もさの2017年ふりかえりと雑感
サンタさんがswitchをくれたので年末振り返るタイミングを失いました。
2016年は意識高めに振り返ってたので、今年もがんばって意識高めて振り返ろうと思います。
総括
思い返せば、やれる幅や視野が広がった1年でした。
プロモやってみた
自社運用がんばったらCPIおさえられるんじゃね?みたいなことを(超絶素人なのに)言ってたら担当することになりました。2ヶ月くらいかな。
デザイナーさんとがっつり組んで、泥臭く広告クリエイティブを量産したりしていました。毎日にらめっこして入札単価や予算等を調整したり。けっこうな額を任せてもらえて非常に勉強になりました。
たとえばfacebook広告はプロダクトとして非常に良くできていて。機械学習で広告が適切なユーザーさんに出るようにしてくれたり。任意のアプリイベント(チュートリアル突破とか)に最適化して入札できたり。ターゲティングを細かくユーザー属性から指定することもできるし、既存のアクティブユーザーから推定してターゲティングすることもできたり。
管理画面も非常によくてきていて、よくできたSPAで入稿や管理がしやすいし、運用自動化機能もあったり、その場でカルーセルはもちろんスライドショー動画のクリエイティブが作れちゃったりするとか。そもそも広告管理画面自体がABされてるんですよ!
なかなかユーザー側だとわからないですが、広告事業の収益性の高さってこういうところで差がつくんだな〜と感じました。
あとは、毎日のプロモ側のデータを分析用DBにいれて、redashで可視化や分析ができるようにしていました。ユーザーログによる継続率とあわせることで、経路ごとの真のコスパがみえるのはうれしいですね。
広告モデルのプロダクトの収益性はCPI/RR/Sales(LTV)に分解されますが、 CPI/Sales の両面において、良い勉強をさせてもらいました。
仮想通貨/ブロックチェーン
会社で仮想通貨熱が高まっていたので、はじめてビットコインを買ってみたのが2017年の真ん中くらいですかね。わいわいノリで投機していました。
そこから興味をもってサトシ・ナカモトの論文 (和訳)を読んで感動したり(たった9ページなのに力強くて美しい!)、mastering bitcoinを読んで理解を深めたり。
blockchain.tokyo を主催して自分を追い詰めて勉強して、発表したりしていました。
blockchain.tokyo #1 で、lightning networkの前提となる payment channelについて発表したり、
www.slideshare.net
マイニングについてあらためてまとめてみたり。
マイニングのために初めて自作PCつくったりもしてました。(ネトゲ用はBTOでいつも買ってました。。)
チームで毎朝軽く勉強会をする文化をつくれたのも良かったなーと思ってます。毎日問題を出し合って、わからないところは宿題にしたり。例えば、「自分のもっているビットコインの量はどうやってブロックチェーン上保持されている?」「EthereumのEVMはチューリング完全なので無限ループとか書けちゃうわけだけど、どうやって防がれている?」とか。さくっと答えられる人はさすがですね。
本当にめまぐるしい速度で情勢が変わる業界で、調べていてとても楽しいです。
PO やってみた
小さなチームですが、POとPMとLEをやってました。(プロダクトオーナー/プロジェクトマネージャー/リードエンジニア の略です) いままでLEの経験しかなかったので、なかなかつらたんでしたが良い経験になりました。
毎朝数字とむきあって改善点をみつけて。その日のうちにエンジニアとして改善してリリースするくらいの高速サイクルをまわせたのがとても楽しかったです。
ただ反省点もあって。事業計画に追われて、短期で良い結果が出るかも(要は地続きでやりやすい)施策ばかりになっていたのかなあと感じます。ぐっと細かいことを我慢して、本質的なでかくてやりづらい施策に取り組んだ方がよかったのかなと。結果論なとこもあるのですが。
そして複数の役割を兼ねていたことで、経済学でいう比較優位についてずっと考えていました。
たとえば1時間あたりAさんがエンジニア 10 or PM 5の成果を、Bさんは エンジニア 3 or PM 3 の成果を出せるとしたら。Aさんが最強だからエンジニアとPMの両方をやってBさんが手伝うより、比較優位としてAさんエンジニア全張り、BさんはPM全張りの方が実は全体の生産性はよくなります。
(厳密には、「今はエンジニア10よりPM5の成果が大事だ!」とか、「1人が複数を兼ねることで相乗効果があるんや!(デザイナーとフロントエンジニアとか)」とかもあるかもしれないので、そう単純でもないです)
どこもそうだと思いますが、特にベンチャーでは一部の人に仕事が集中しがちです。比較優位のもとに、仕事を剥がして一番得意なことに集中させたほうが全体最適なときもあるよねと。
また、(あくまで僕の考えですが) 人が大きく伸びるタイミングって裁量をもって任されたときしか無いと思うので、そういう意味でもどんどん剥がしてまるっと任せた方がいいなと。
このへんの、「任す」ってこともうまくできず悩んでいたかんじでした。
POとPMって結構相反しがちな役割というか、追うべき指標の方向が違うから兼任すべきじゃないよねーとかも思っておりました。すげー雑なことをいうと、プロダクトや事業のことをひたすら考えて我儘をいうべきPOと、「せやかて工藤」とチームのことを考えて折り合いをつけて、なんならメンバーのキャリアとかも考えちゃうPM。1人でやるとどっちつかずになっちゃう気がします。POとしては「任す」はそこそこに短期を求めてさっさと作りたいし、PMとしては長期を見据えて任したいみたいな。
まぁそんな潤沢に人がいないのがベンチャーなので、どうやったら分身の術をつかえるんだろうとNARUTOを読みふけっていました。
リスクについて
高騰してないころの仮想通貨にたくさん投資して(おそらく)億単位で儲けている友人たちをみて、リスクとらないとリターンってないよねっていう当たり前のことを感じました。
2年前のイーサリアムを投資はおろかマイニングする人とか、半端ないなと。
(正社員かつこの界隈限定かもなのですが)サラリーマンって本当にリスクが少ないなーと思います。解雇規制でなかなかクビにされないし、そこそこのエンジニアならどこも人手不足なので他にうつれるし。極端な話、自分が会社で成果をだしたぞ!!って思っても、実際は会社が自分に投資してそのタスクや事業を任せているので、リスクをとっているのは会社なんですよね。(もちろん個人は時間を投資してますが、それは会社も同じかなあと。)
周囲では当たり前のように起業や独立する人がふえていて。リスクをとって成功した友人をみていると、その後 複利で能力も資産も伸びているのを感じさせられます。ポジションが能力を伸ばし、人も情報もどんどん集まってきて、お金持ちしか投資できない話もたくさん。リスクをとっていない人と比べ、格差はどんどん広がっていくんだなあと。(いや、大前提としてその人が凄いんですけどねもちろん!!!)